ミクロの宝石, 珪藻(09.01.23・24)
 1月23・24日に林 辰弥博士(九州大学大学院比較社会文化学府特別研究者)を講師として、珪藻をテーマとしたセミナーが行われました。23日は午後7時から「ミクロの珪藻化石に記録された気候・環境変動」と題して講義が行われ、24日は珪藻の観察実習が行われました。
講義は、珪藻の形や生活スタイル、無性生殖と有性生殖による生殖システム、ネパールの古カトマンズ湖における珪藻化石からわかるモンスーン気候と堆積物相互の関係など、基礎的なものから専門的なものまで幅広い内容の講義でした。
翌24日、珪藻化石の観察実習を行いました。林先生自らの演示によって、観察試料の作成法について学ぶことができました。この実習によって、前日の講義の内容を再確認したり、納得するまで質問したりと、あっという間の2時間でした。少人数だったため、講師とのコミュニケーションも十分にとることができたようです。
光学顕微鏡と電子顕微鏡を使いました。特に電子顕微鏡では、珪藻の殻の内側にある突起物まで観察できました。突起物を詳しく見ると2種類あることや、光学顕微鏡では線に見えていたものが実は小さな穴が並んでいることも確認できました。まさに「ミクロの宝石」を実感した瞬間でした。