火山の不思議(08.10.26)
 御船町の川沿いでは,阿蘇起源の火砕流堆積物を見ることができます.今から約27万年〜9万年前,大きく分けると4回にわたって発生した大規模な阿蘇火砕流は遠くは山口県にまで流れ出ました.今回の子ども教室・地球探検隊では,その火砕流の起源である阿蘇火山をテーマに火山の不思議を探りました.

御船町で見られる阿蘇火砕流堆積物を観察しました.溶結凝灰岩では軽石などが上部から重みでつぶされたレンズを見ることが出来ます.

地蔵峠に行き,先阿蘇火山岩類やアカホヤ火山灰を観察しました.

火山博物館にて,阿蘇火山の生い立ちを学習しました.館長の池辺先生におしえていただきました.

地震計の動きを確かめたり,カルデラが出来る様子が分かる実験や火山灰の観察もしました.
中岳は天気が悪くて,火口壁が見えにくい状況でしたが,湯だまりのエメラルドグリーンを見ることが出来ました.

上米塚スコリア丘です.火口周辺の断面を観察できました.崖には近寄らずに下に落ちているスコリアを観察しました.
久木野層です.ここは凝灰質シルト層や砂の層が見られました.カルデラが出来た後に火口原に水がたまり,カルデラ湖が形成されたという証がこの地層から見られるようです.
立野溶岩です.遠くからの観察になりましたが,柱状節理を確認できました.今回の地球探検隊での観察はこの地点が最後になりました.雄大な阿蘇をテーマに火山の不思議をさぐりましたが,みんなの感想はひとりひとり違っていました.恐竜が生きた時代にも火山活動はあり,はるか9000万年前に御船にいた恐竜たちも,噴火したり,噴煙をあげる火山を見たことでしょう.過去も現在も,そして,未来も活動するであろう火山.火山の不思議に終わりはないようです.